取得した利用許諾はいつまで有効?増刷・公開延長で再申請が必要になるケース
一度、著作物の利用許可を得れば、その後はずっと自由に使えるわけではありません。利用許可には申請した範囲があり、その範囲を超えて使うときはあらためて申請が必要です。本記事では、印刷物とインターネット公開のそれぞれについて、再申請が必要になる代表的なケースを整理します。
利用許可には「申請した範囲」がある
著作物の利用許可は、申請した内容の範囲で有効になります。言いかえると、申請した内容を超える利用はできない、ということです。「一度許可を取れば、その後はどんな使い方をしてもよい」というわけではない点に注意が必要です。
どこまでが「申請した範囲」なのかは、媒体によって考え方が変わります。以下では、印刷物とインターネット公開に分けて、範囲を超えて再申請が必要になるケースを見ていきます。
印刷物:発行部数を超えるときは再申請
印刷物の場合は、利用許可を取る際に発行部数を申請します。そして、許可が有効なのは、この申請した発行部数の範囲です。
そのため、増刷して当初の発行部数を超えるときには、あらためて著作権申請を行う必要があります。「同じ書籍だから」といって、追加の部数まで自動的に許可されるわけではない、という点をおさえておきましょう。
インターネット公開:公開期間を過ぎるときは再申請
インターネットで公開する場合は、「発行部数」という概念が存在しません。そのかわりに、申請時に配信・公開期間を申請します。そして、許可が有効なのは、この申請した公開期間の範囲です。
したがって、当初申請した公開期間を過ぎてなお公開を続ける(期間を延長する)場合には、あらためて申請が必要になります。オンライン教材やeラーニングを長期的に運用するときは、公開期間の管理が大切です。
別の用途に使うときも申請が必要
発行部数や公開期間だけでなく、「用途」が変わるときも注意が必要です。ある制作物のために取得した利用許可は、別の制作物や別の用途にそのまま使うことはできません。
たとえば、ある書籍のために許可を得た著作物を、別の教材やWebサイトにあらためて使いたい場合は、その用途について別途、著作権処理が必要になります。利用のたびに、その使い方が申請済みの範囲に収まっているかを確認する習慣をつけておくと安心です。
本記事では、取得した利用許可の有効範囲について、印刷物とインターネット公開に分けて整理しました。印刷物では申請した発行部数、オンライン公開では申請した公開期間が、それぞれ許可の有効な範囲です。増刷や公開期間の延長、別の用途への転用など、申請した範囲を超えるときは、あらためて著作権処理が必要になります。「知らなかった」で困らないためにも、利用のたびに申請済みの範囲を確認しておきましょう。範囲の確認や再申請の進め方についても、お気軽にご相談ください。


