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デジタル教科書を自作して学習効率アップ!スキャンしてデータ化する際の著作権

教科書をスキャンしてデータ化すれば、「デジタル教科書」を自作できます。現在政府では、小中学校や高等学校におけるデジタル教科書の導入を推進しており、今後もより普及率が高まることが予想されます。一方で、デジタル教科書を自作したり、生徒への学習指導を行ったりする際は、著作権について気を付けなければなりません。教科書の複製やデータの共有における注意点を把握しておかなければ、意図せず著作権侵害をしてしまう可能性もあるでしょう。今回は、生徒に学習指導を行う学校教員の方に向け、デジタル教科書の著作権について、徹底解説します。

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デジタル教科書とは?スキャンしてデータ化する際の著作権

教科書をスキャンしてデータ化する際の著作権問題について、ご紹介します。
● そもそもデジタル教科書とは?
● 教科書をデジタル化する方法
● 教科書をデジタル化する際の著作権問題
ICTが発達した現代では、スマホやiPadなどを活用することで、簡易的なデジタル教科書を手軽に自作できます。一方で、教科書をデータ化する際の著作権について把握しなければ、著作権トラブルに発展する可能性があるので注意しましょう。ここからは、上記3つの点について具体的に解説します。

そもそもデジタル教科書とは?

デジタル教科書とは、紙の教科書の内容をそのままスキャン・データ化し、電子方式で保存した教科書のことです。デジタル教科書を活用することで、重い紙の教材を運ぶ負担軽減や学習効率向上といった効果が期待できます。文部科学省はデジタル教科書の導入を推進しており、2022年8月26日には小学校5年から中学3年の英語で2024年度に先行導入する方針が決定されました。また、デジタル教科書の種類を大きく分けると、以下の2つに分類されます。
● 指導者用デジタル教科書:主に学校教員が使用する。
● 学習者用デジタル教科書:主に生徒が使用する。
デジタル教科書は、タブレットやICT機器によって紙の教科書データを閲覧したり、メモ をとったりできます。生徒だけでなく学校教員の負担軽減を実現し、子どもの学びの質と 量を高められるのです。一方で、生徒や教員の端末間で容易にデータのやり取りができる 分、著作権について今以上に把握しなければなりません。デジタル教材の適切な扱い方を 把握していなければ、意図せず著作権問題を引き起こす可能性があるので、注意しましょ う。

教科書をデジタル化する方法

教科書をデジタル化する方法について、ご紹介します。デジタル教科書を制作する方法と して、主に以下の3つがあげられます。
● スマホ・タブレットなどの端末や電子機器でスキャンし、資料を自作する。
● デジタル教科書の作成ツールを利用する。
● 教材制作に専門の業者に依頼する。
教科書をスキャンしてデータ化することで、コストをかけずにデジタル教科書を制作でき ます。ただ、文献や問題集をスキャンして複製する場合、著作権について気を付ける必要 があるでしょう。また、ツールを用いてデジタル教科書を制作することが可能です。専門 知識や技術がなくとも利用できたり、写真や動画を自由に盛り込んでレイアウトをカスタ マイズできたりと、時間と手間をかけずに制作できます。 デジタル教科書は、依頼によっても作成することが可能です。小中学校向けの教科書や、 公務員試験対策、企業向けの学習教材など、多種多様なラインナップを取り揃えている場 合が多く、教材制作のプロと相談しながらデジタル教科書を制作できるでしょう。

教科書をデジタル化する際の著作権問題

デジタル教材を制作する際は、さまざまな文献や文章作品、写真などを引用することもあるでしょう。小説や論文、写真、音楽などの作品は、すべて著作権によって保護されています。著作権とは、他人に自分の作品を無断で利用されないための権利です。著作物を勝手に使用されると、著作者の経済的利益や人格的利益が不当に害される可能性があります。
たとえば、購入を前提として文章作品が許可なく複製され、インターネットなどに一般公開されたと仮定します。必要と認められる限度で制作する必要があります。不特定多数の人が文章作品を閲覧でき、購入する必要がなくなるため、著作者は経済的利益を損失するのです。
また、作品を無断で改変して公表した場合、著作者の意図に反した形で本人の 思想が広まる可能性があります。
著作者の名誉や声望が傷つけられ、人格的利益を失うリスクがあるでしょう。著作者の経済的・人格的利益を守るためにも、創作活動によって生み出されたすべての著作物は、著作権によって保護されているのです。
そのような著作物を無断でスキャン・データ化し、デジタル教材を制作・公開すると、著作権侵害に該当する可能性があります。
また、インターネットの発達により、情報が拡散されやすい現代では、教科書データの扱い方に十分な注意を払わなければならないのです。

教科書をスキャン・データ化した際に著作権侵害にならないケ ース

教科書をスキャン・データ化しても、著作権侵害にならないケースについて解説します。
● 教科書を自由に複製できる場合
●教科書をデジタル化する際の注意点
ここからは、上記2つの点について詳しく解説します。

教科書を自由に複製できる場合

すべての著作物の複製が禁じられると、生徒に十分な学習指導を行えないなど、文化の発展を妨げる可能性があります。そこで、著作権法では、著作物を自由に使える場合について明記しています。具体的例として、以下の場合があげられます。
● プライベートでの使用
● 図書館の運営
● 引用
● 教科用図書への掲載
● 学校教育番組の放送
● 教育機関による学習指導
● 入試問題や定期テストなどの問題作成
● 視覚・聴覚障害者のための複製
スキャンした教科書の他人への配布やインターネット公開したりといった、他人に複製物が流ような行為ではなく私的な範囲内で学習する程度であれば、著作権侵害に該当しません。また、例外的に教育現場における授業での利用であれば、許可なく複製することが認められています。

教科書をデジタル化する際の注意点

教科書をデジタル化する際は、必要と認められる限度でなければなりません。たとえば、問題集のすべてもしくは大部分の内容をデータ化し、生徒へ配布すると複製権の侵害に該当する可能性があります。なぜなら、購入を前提とした問題集などを無料で配布する形となるため、著作者の経済的利益を不当に害する可能性があるからです。そのため、教科書をデジタル化する際は、必要最低限度の範囲で複製する必要があるのです。

デジタル教科書のスキャンデータを生徒に送信する際の注意点

結論から言うと、小中学校や高等学校、大学などにおける授業の範囲内であれば、デジタル教科書の送信は違法ではありません。ただ、上記でも述べたように大部分の複製物を送信したり、インターネットで一般公開したりと、不特定多数が閲覧できる状態であれば、著作権侵害に該当する可能性があるので注意しましょう。

デジタル教科書の導入に向けた具体的な活用方法

デジタル教材の具体的な活用方法について、ご紹介します。
● デジタル教科書の一般的な活用方法
●デジタル教科書の具体的な活用事例
ここからは、上記2つの点について詳しく解説します。

デジタル教材の一般的な活用方法

デジタル教材の一般的な活用方法について、簡単にご紹介します。生徒と教員の双方が便利になる機能がたくさんあり、学習の質と量を高められます。デジタル教材の一般的な活用方法は、以下の通りです。
● 教科書の文章・写真などの拡大
● ペン・マーカーなどによる教科書内への書き込み・メモ
● 書き込み内容の保存
● 教科書の文章読み上げ
● コンテンツ内の色変更
● 文章内の漢字のふりがな追加
● 文章の朗読に合わせた同期
● 本文や図の抜き出し
● 動画やアニメーションの追加
● ドリルやワークシートとの関連付け
タブレットやスマホ、プロジェクターなどのICT機器でデジタル教材を活用すれば、従来の紙の教材では不便だった作業が容易になります。上記のような便利な機能を使うことで、教員が生徒に行う教育の質と効率を高められるでしょう。そのため、近年はあらゆる教育機関がデジタル教材とICT機器を積極的に導入しているのです。

デジタル教科書の具体的な活用効果

デジタル教科書の活用事例について解説します。具体的な例として、以下の例があげられ ます。

● 国語
○ 重要な部分のメモやマーカーの書き込み・修正が容易になり、能動的学習 が促進される。
○ 保存機能により、前回・今回の授業内容の比較が容易となり、説明文を構 造化する思考力が養われる。

● 算数
○ 問題文や図表の拡大機能により解法の考察に集中できる。
○ 書き込みや修正、共有が容易となり、統合的かつ発展的な考察能力が養われる。

● 社会
○ アナログ教材とデジタル教科書を組み合わせることで、生徒の興味や関心を引き出せる。
○ 拡大機能により、生徒の疑問の引き出しや共有を行うことが可能となり、多角的な思考が伴う調査活動を実現できる。

● 理科
○ 実験手順や注意事項の動画・アニメーション解説により、生徒が安全な方法で実験を進められる。
◯実験結果のデータを可視化し、他の生徒の共有やディスカッションにより、問題解決学習が充実する。

まとめ

今回は、デジタル教科書を自作する際の著作権問題や、スキャン・データ化した教科書を生徒へ配信する際の注意点について解説しました。デジタル教科書は、生徒や教員の負担を軽減し、学習効率を高めるといった効果が期待できます。一方で、教科書データの複製 の仕方や適切な扱い方について把握しておかなければ、意図せず著作権を侵害してしまう可能性があるのです。デジタル教材を制作したい教員の方は、ぜひ本コラムを参考に著作権について理解を深めてください。

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