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ドラマやアニメの著作権はだれのもの?映像作品の利用許可申請や使用料を解説

● 「プロモーションビデオやミュージックビデオなど、映像の著作権について知りたい!」
● 「ドラマやアニメで音楽作品を利用したい!」

基本的に、著作者や制作会社の許可なく映像を利用して利益を得る行為は、著作権法によって禁止されています。一方で、学校の授業や私的な利用など、非営利目的利用であれば映像作品を許可なく使用できます。しかし、自由に使える場合であってもルールが定められており、規定を守らなければ著作権侵害が成立する可能性もあるでしょう。このように、映像などの著作物に関するルールは複雑であるため、正しい利用方法がわからない方もいます。今回は、映像に関する著作権について徹底解説します。

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映像著作物に関する権利|市販ビデオやレンタルビデオの利用は私的利用まで

映像の利用方法を紹介する前に、著作物に関する権利についてご紹介します。

● 著作権とは?
● 著作者人格権
● 著作隣接権
● 映像などの著作物を自由に使える場合

基本的に映像などの著作物を利用する際は、権利者に利用許可を申請する必要があります。一方、著作物に関する権利は、著作権だけでなく著作者人格権や著作隣接権など、さまざまです。さらに、私的利用など著作物を許可なく自由に使える場合もあります。ここからは、上記4つの点について詳しく解説します。

著作権とは?

著作権とは、著作者の経済的利益が保護される権利を指します。簡単に言うと、他人が制作した作品を勝手に利用することを禁止するものです。著作権によって保護される作品を著作物と言います。著作物の条件として、以下のようなものがあげられます。

● 小説や論文などの文章
● ドラマやアニメ、映画などの映像
● 邦楽や洋楽、BGMなどの音楽
● コンピュータのプログラム

著作物として認められるのは、映像などのコンテンツに「人の思想や感情」が表現されていることです。そのため、単なる事実や人でないAIや動物によって作りだされた作品は、著作物として認められない可能性があります。 人の創作活動によって制作された作品には、すべて著作権が自然に発生しているため、著作者の許可なく利用することはできません。映像作品などを無断で動画サイトに投稿したり、盗作して作品を制作したりすると、著作権侵害に該当します。著作権侵害であると認められることで、著作者は違反者に損害賠償や差止を請求することが可能です。

そもそもなぜ作品が著作権によって保護されているかというと、他人の作品が勝手に利用されることで、著作者の経済的利益が不当に害される可能性があるからです。たとえば、ドラマやアニメを無断で一般公開されると、不特定多数の人が料金を支払わずに作品を鑑賞できるため、作者が得られるはずの利益が確保できない可能性があるからです。著作者の経済的利益を守るためにも、すべての著作物は基本的に無断使用が禁止されているのです。

著作者人格権とは?

著作者人格権とは、著作者の人格的利益が守られる権利のことです。作品の制作には、自分の考えを世間に広めたり主張したりと、さまざまな意図があります。映像作品を公表することによって、制作会社や著作者の認知度拡大やブランドイメージ向上といった狙いもあるでしょう。著作物が著作者の名誉を毀損する形で広告に使われたり、改変によって制作当初と違った意図で伝わったりすると、著作者の人格的利益が不当に害される可能性があるのです。人格的利益を保護するため、映像コンテンツなどには、作品の翻案や氏名の表示などの規定があります。

著作隣接権とは?

著作隣接権とは、著作物の創作者ではないものの、著作物を伝達する役割を果たしている者に与えられる権利のことです。 「実演家」「レコード製作者」「放送事業者」「有線放送事業者」にこの権利が認められています。たとえば、アニメは漫画を原作に制作されるケースが多いです。アニメの映像コンテンツを作りあげるためには、原作者だけでなく声優や監督、テレビ局の従業員など、さまざまな人が関係しています。漫画などの著作物をもとに制作された作品は、2次的著作物と呼ばれ権利は基本的に原作者ではなく制作関係者に帰属するのです。そのため、映像などの作品の利用許可を申請する場合は、「だれが作ったのか」を意識する必要があります。原作者から許可を得るべきなのか、映像の制作会社から許可を得るべきか、映像を利用する者はあらかじめチェックしておきましょう。

映像などの著作物を自由に使える場合

基本的に映像など作品は、許可なく利用することが禁止されていますが、例外的に使用許諾を得ずに使用できる場合があります。たとえば、私的利用を目的として複製したり翻案したりする場合があげられます。プライベートな範囲で、不特定多数の人に渡らないように使用していれば、著作物を自由に使えるのです。市販ビデオやレンタルビデオは、自宅で鑑賞している限り、著作権侵害に該当することはありません。しかし、借りた映像を複製したり、インターネットにアップロードしたりといった行為は、権利者の経済的利益を不当に害する可能性があるので注意しましょう。また、映像作品を許可なく利用できる別の例として、学校における授業があげられます。学校に属する教員が生徒への学習指導を目的するのであれば、映像を授業で流すことが可能です。ただ、リモート授業のためにインターネットへ映像作品を公開するケースがあります。オンラインで授業する際にしなければならないのは、映像コンテンツに閲覧制限をかけることです。インターネットにアップロードされた映像作品が一般公開されてしまうと、映像を購入していない者が自由に鑑賞できることから、著作者の経済的利益が不当に害されてしまいます。著作物を自由に使える場合であっても、ルールを守らなければ著作権侵害が成立する可能性があるのです。

音楽や映像作品の使用許可を申請する方法|JASRACとは?

音楽や映像作品の使用許可を申請するには、JASRACに使用料を支払う必要があります。

● そもそもJASRACとは?
● JASRACに利用許可を申請する方法
● JASRACに利用許可を申請する際の注意点

著作物を利用する際は、著作者ではなく、著作権管理団体に許可を申請する場合が多いです。ここでは、著作権を管理するJASRACについてご紹介します。

そもそもJASRACとは?

JASRACとは、一般社団法人日本音楽著作権協会のことで、音楽や映像作品の著作権を管理する団体のことです。JASRACのような作品の著作権を管理する団体がある理由として、著作物の流通の円滑化や文化の発展などがあげられます。もし著作権管理団体がなければ、著作物の利用許可申請が複雑化したり、不正使用を規制しにくかったりと、教育現場の学習指導や制作会社のコンテンツ作成に支障をきたします。そのため、国内や海外の作品をスムーズに利用できるように、国に認められた団体が管理しているのです。 ミュージックビデオやプロモーションビデオ、ドラマやアニメなど、利用したい映像がJASRACで管理されている場合、JASRACに許可申請と使用料金を支払えば使用することが可能です。

JASRACに映像コンテンツの利用許可を申請する方法

JASRACで音楽や映像コンテンツの利用許可を申請する方法についてご紹介します。具体的な手順は、以下の通りです。

1. JASRACが利用したい作品を管理しているかチェックする
2. 利用許諾契約申込フォームを開く
3. 氏名や住所などの個人情報や、対象作品や使用目的などの必要事項を入力する
4. 請求書が届いたら、銀行振込・コンビニ払い・スマートフォン決済サービスなどで使用料を支払う
5. 入金完了後、許諾番号が発行される

JASRACで利用許可を申請するためには、まず利用したいミュージックビデオやドラマなどの映像作品が、管理対象に入っているか確認する必要があります。映像作品が対象でなければ、他の団体が管理しているか、JASRACで著作権登録が行われていない可能性があるでしょう。

JASRACに映像コンテンツの利用許可を申請する際の注意点

JASRACに映像コンテンツの利用許可を申請する際は、以下のような注意点があります。

● 利用許諾条項を守らなければ、民事上や刑事上で責任を負う。
● 改変をすると著作者人格権の侵害にあたる可能性がある。
● 利用目的ごとに手続きが異なる。

映像や音楽の著作物における利用許諾条項を守らなかった場合、無断で製造したビデオグラムの回収・廃棄が命じられる可能性があります。また、民事上や刑事上の責任を負うこととなり、罰金を支払わなければならないこともあるので注意しましょう。映像の切り抜きやメロディーの編集など、著作物に改変が認められれば、著作者人格権の侵害に該当するリスクがあります。さらに、JASRACでは利用目的ごとに手続きが分けられており、適切な方法で申請しなければならないため、利用者はあらかじめチェックしておきましょう。シーン別の利用手続きについては、下記の「音楽のビデオグラムに関する手続き」で解説します。

ドラマ・アニメのビデオグラムの著作権

ドラマやアニメのビデオグラムにおける著作権問題についてご紹介します。

● そもそもビデオグラムとは?
● ドラマやアニメに関する著作権|翻案権と同一性保持権とは?
映像などの作品の著作者には、翻案権や同一性保持権があり、利用許可を得たとしても著作者人格権の侵害となる可能性があります。ここからは、上記2つの点について具体的に解説します。

そもそもビデオグラムとは?

ビデオグラムとは、電気的に録音・録画したもので、ビデオソフトや映像ソフトなどが例としてあげられます。具体的には、DVDやブルーレイ、ビデオテープなどの媒体がビデオグラムです。一般的に、プロモーションビデオや映画などの映像作品を制作する際、データとして音楽や動画を記録します。ビデオグラムに記録する場合、アニメであれば漫画、ミュージックビデオであれば元の楽曲など、原作となるものを複製したり翻案したりすることが多いでしょう。そのため、ビデオグラムで著作物を記録する際は、著作者に利用許可を得る必要があります。また、ビデオグラムの記録に携わった関係者には、著作者隣接権が与えられるのです。

ドラマやアニメに関する著作権|翻案権と同一性保持権とは?

翻案権とは、作品における細かい部分を改変する権利のことです。ドラマやアニメなど、原作漫画や小説をもとに映像作品を制作する際は、翻案することが一般的でしょう。たとえば、アニメでは漫画のイラストをそのまま複製しなければならない場合、キャラクターに動きを付けることができません。そのため、アニメ制作会社の従業員は、原作のイラストを翻案して制作されるのです。翻案権がなければ、ドラマやアニメを制作できないため、著作者に許可を申請する必要があります。

同一性保持権とは、著作者の意図に反した改変が行われない権利のことです。上記では、ドラマやアニメを制作する際は翻案することが多いと述べました。しかし、原作との同一性に配慮する必要があり、大幅に改変することは認められない可能性があります。ドラマやアニメの制作で、原作者の意図に反した形で改変が行われた場合、同一性保持権の侵害に該当する可能性があるのです。

音楽のビデオグラムに関する著作権

音楽のビデオグラムに関する著作権について解説します。

● 音楽作品の著作権処理
● 利用シーン別の手続き
● 音楽・ミュージックビデオの使用料金

ミュージックビデオを制作する際は、楽曲とアニメーションまたは撮影動画をもとに作られます。適切な手続きによって映像作品を制作しなければ、著作権侵害に該当する可能性があるので注意しましょう。ここからは、上記3つの点について解説します。

音楽・ミュージックビデオの著作権処理

音楽作品やミュージックビデオには、ドラマやアニメ、映画などの作品と同様に著作権や著作隣接権が存在します。レコード会社や作詞・作曲家、演奏や歌唱を行うアーティストなど、それぞれに権利が与えられています。各権利者に個別に利用許可を申請するとなれば、円滑に利用手続きを進めることができず、手間と時間がかかるでしょう。そのため、音楽を使って映像作品などを制作する際は、JASRACを利用することが一般的です。

利用シーン別の手続き

JASRACには、利用シーン別に手続きが分けられています。具体的な利用シーンは、以下の通りです。

● 各種イベントや施設における演奏やBGM
● インターネット上の音楽配信など
● 映像ソフトやDVDなど出版物の制作
● プロモーションビデオやテレビCMなどの広告
● 劇場用の映画制作や上映
● ラジオやテレビにおける放送
● CDやビデオのレンタル業
● 教育機関での音楽利用
● ブライダルシーン

音楽作品の使用料金

音楽作品を利用する際は、シーンによって使用料が異なります。たとえば、ドラマやアニメで音楽作品を使う場合、以下の基本料金を支払う必要があります。

● 国内作品と一部の外国作品:「800円/分×収録時間」
● その他外国作品:国内の音楽出版社などが指定した金額

また、市販が目的の場合とそれ以外の場合によって、以下の複製使用料の支払いが必要です。

● 市販する場合:「1.8円/分×収録時間×製造数」
● 市販以外が目的の場合:「220円/分×収録時間(50個まで)、4.4円/分×収録時間×製造数(51個以上)

音楽作品を利用する際の使用料金は、利用シーンによって異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。

まとめ

今回は、映像著作物に関する著作権やJASRACへの利用許可申請、ドラマやアニメ、音楽作品の著作権について解説しました。プロモーションビデオやミュージックビデオの制作・販売や、ドラマやアニメの上映会など、営利目的で映像作品を利用する場合、権利者や著作権管理団体に利用許可を申請し、使用料を支払う必要があります。適切な手続きを踏まなければ、著作権侵害に該当すると判断され、損害賠償や差止請求を受ける可能性があるので注意しましょう。ぜひ本コラムを参考に、映像作品の著作権について理解を深めてください。

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